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Il mondo di Mondo Nakamura

Wp2_800_600 お懐かしや主水様。

ジャニーズ時代劇と危ぶんでいた「必殺仕事人2007」でしたが、予想以上に良かった。
あの特徴的な、明暗際立つ映像がちゃんと再現されていたのには感動。(障子に映る人影や闇の中の白い息、立ち上る湯気とかね。そのために敢えて季節を冬にしたんだろうか?)

その映像と、音楽と、中村主水があってこその「必殺仕事人」。ぱちんこのCMはこれに則って成功を収めている訳ですね。もう条件反射のように胸が騒ぎますから。
( 田中様の「中村さんっ」もCMで見られてラッキーでした)

オープニングのナレーションは志ん朝師匠にお願いしたかった……(合掌)。

新ムコ殿、渡辺・ヒガシ・小五郎は、いかにも爪を隠しているという感じで、切れ者がぼんくら&ぐーたらを装っているのがありありと分かるのですが。今後職場と家庭でその正体を隠し遂せるのかどうか。そして「跡継ぎ作り」という重要課題を無事果たせるのかどうか。(まあ、出来なきゃ出来ないでまた養子を迎えれば済む事なんですが、奥様がぞっこんのようだし。中村家と違ってまだまだ時間はありますしね)

彼と醤油顔(死語か)コンビを組む大河原・タツヒコ・伝七は、登場するなりお重を持って見回りに出かけるという奇行に走る。福士誠治君は「真面目だけど変なヤツ」キャラがパターン化してきたような。

お菊こと和久井映見様が予想を上回る出来の良さで。山田五十鈴姫の芸は望めないにしても、ほどよい品と色気のある大人の女キャラが嫌味なく素敵。

「食いしん坊万歳!」な経師屋……うーん。絵師で経師屋でグルメで抜け忍、何か盛り込み過ぎではないのかと。およそ普通の人が似合わない松岡君的にはふさわしいキャラだと思いますが。風貌は念仏の鉄こと山崎努氏に近いものがなくもなく。
しかし殺しの技はもっと凄い!笛に仕込んだ筆から毒を標的の口に垂らすと、ジュウ!と音が。たちまちゾンビ化する標的の顔を絵が覆い、描かれた龍の目が赤く光る!赤い煙が立ち昇って絶命!でもってキメ台詞が「画龍…点睛!」(目は描いてあったと思うけど……赤くなること、即ち殺し完成、という意味?)

――すみません、思いっきり吹きました。

でも、往年の三味線屋とか組紐屋とかも、初登場時のインパクトはこんな感じだったんでしょう、きっと。「仕事人」だもん、やり過ぎくらいが丁度いいのさ。(トンデモさ加減は「必殺うらごろし」に近いかも)

殺しの現場で新ムコ殿と食いしん坊が鉢合わせ、実は面識のない二人が仕切り役のお菊に別々に送り込まれていたと分かる。お菊さんは殺しはしないけれど、若造を上手くあしらってる様子がいい。

さあ、仕事の済んだ新ムコ殿の側を御大が通りかかる。雨の夜なのに「袂に飛んだ返り血を……」って、ジジイの癖にどんだけ夜目が利くんだか。おまけに斬った袂を地面に縫いつけた小柄、いつ投げた?まるで手妻師です。ま、ここで新旧の格の差を見せつけて、中村主水健在なり、と。
というか、中村家が皆ご健在で安堵いたしました……(特に菅井きん様)。

簪屋をコインランドリーで洗っちゃったみたいなからくり屋は、ストーリー上重要人物なのだが、やや荷が勝ちすぎたように見える(でも棒だろうが大根だろうが構わないの。フレッシュでさえあれば)。俄仕立ての仕事人にしては馴染むのが早かったけれど、愛する人の恨みを晴らす一心だと思えば涙ぐましい(目薬)。

ミニスカ&生脚で男の家に上がりこみ、「今夜はここで寝る」とラブラブ光線出しまくりな伊賀者の水川あさみ嬢(忍び装束、黒の網タイツじゃなくて残念……)。食いしん坊の経師屋のこと、あの夜は「据え膳」を頂いた(あるいは「毒を食らわば皿まで」?)という解釈をさせて頂きましたが。
その彼女、終盤に突然

「あたし…流しの仕事人になる」

――ぶはあっ。何なのそれは。カップルで笑わせてくれます。

若手の軽さを中和してくれる石橋蓮司氏・佐野史郎氏は、同じところに黒子を付けなくても充分親子に見えるし。素晴らしくワルの面構えだなあ二人とも。

新ムコ殿の殺しは結構難儀で。番頭の上半身を動かないように手ぬぐいで縛ったり、与力は斬った後で死装束に着替えさせたり……。こまめな人なんですねきっと。
主水様はお変わりなく、相手の虚を突いてどすっ、の省力殺法。
ああ、いつまでも「荒野の果てに」を聞いていたい。

めでたく週間視聴率トップも獲得し、続編の可能性大いに出て参りました。年1回の2時間スペシャルなど現実的で良いかも知れません。しかし冒頭にも書きましたが、映像・音楽・中村主水のどれか一つが欠けても「必殺仕事人」にはならないのです。もし中村主水抜きで続編を作ろうものなら、「学芸会時代劇」のそしりは免れますまい。

引退はまだまだ先ですよ主水様。

 

「テンションを上げるのに良い曲」とのレビューが。要するに「燃える」のです。

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アーティスト:TVサントラ
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