「Gantz Perfect Answer」 終わりなき悪夢の終わらせ方
あの日から何をやっても地震と原発が気になって、本を読んでもドラマを観ても気分が全く乗らなかったのですが…。ふと、2ヶ月くらい借りっぱなしだった「グラン・トリノ」を半ばノルマ的に観たら、2時間魂が別世界に飛びました。ありがとうクリント
思えば多忙とかストレスとかで魂が麻痺するたび、映画に救われておりましたっけ(過去記事を見ると)。もともと常日頃から現実逃避したいタイプなので、ずっと現実にいると息が詰まっちゃうんですよね
「グラン・トリノ」で久々に声を上げて泣いた私、クリント・イーストウッドには心底惚れました。何というか、卑近な語り口で至高を表現(意味不明)、みたいな作風がいいです。今後はクリント買いでございます。いずれ時が来たら「ヒア・アフター」も観たい。
んで、映画館のポイントも貯まってたし、立て続けに「ガリバー旅行記」「孫文の義士団」「Gantz Perfect Answer」を観てきたというわけで。
封切り直後の話題作を選んだのは、たまには満員御礼状態で映画を観たいというのもありましたかねえ。場を楽しみたいというか。
特に「Gantz」は、公開直前の番宣にまんまと乗せられた感が
でもやっぱり、夏菜ちゃんが全裸で登場ニノとマツケン君の共演
っていうのはモチベーションが高まるじゃないですか!(またいい具合に結婚報告とかね…!まさか狙ったか)
漫画はもちろん読んだことがないし、番宣(というか「1」のダイジェスト?)を見ても、ヘ(゚д゚)ノ ナニコレ?だったですけど(特に田中星人、ご本人からクレーム来ないのか)、考えてみるとこの感じ、不条理な悪夢にそっくり。そっか悪夢だと思えば意味なんて分からなくてもいいんじゃ~ん
と思ってからは割とすんなり話に入っていけました。
残念ながら夏菜ちゃんはもうほとんど出なかったのですが、その分ニノ(玄野)とマツケン君(加藤)を堪能できますね。あと終始普通のおじさんの田口トモロヲ氏(鈴木)がじわじわきました
。
…悪夢だからストーリーを書いても仕方がないんで書きませんよ
収穫だったのは地下鉄車内での日本刀アクションですかね。狭い中でのダイナミックな動きという点で結構チャレンジングだったと思うのですけど、独りよがり感とか不発感がなく、すごく充足感がある出来映え。ここだけ何度か見たいくらい。
もひとつ、加藤と偽加藤の対立が面白かった。作劇上の手法としては使い古されているとしても、瓜二つ(=そっくりさん)ものが大好物な私には嬉しい
。本物と偽物の微妙な違いが巧いなあ、マツケン君。
あとは、話をどう終わらせんのよ!というところですが、まあ「ナウシカ映画版」的に、分かりやすくいいところに持っていったなあという感想。どっかで見たことあるようなパターンが逆に納得行くし、一応「幸福な終わり」の部類に入るんじゃないですか。くろのくんカッコイイ。
上映後、前の列に座ってた少年たちの一人が、「オレ最後泣きそうになっちゃったよ」だって。可愛いなあ。
世界は黒い玉の見ている夢かもしれないのにね。
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